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コラム
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北海道貧乏旅行は男を磨く?
 

7年ぶりに北海道を旅行した。7年前のような超セコビッチ、超貧乏旅行である。

20代の頃、毎年夏になるとバイクで北海道を走り回っていた。このときに身につけてしまったのが、この「超貧乏旅行術」なのだが、その内容がかなりセコイ。

まず、大洗発苫小牧行きのフェリーに乗る。バイク積み込みで片道14400円。夜24時発なので、2等客室の大広間で雑魚寝することで宿代も浮いてしまうという訳だ。もちろんフェリー内での食事はコンビニで買ったオニギリとカップラーメン。あとはデッキに出て昼寝をして20時間の船旅をすごす。金を使いたくても使えない環境なだけに理想的だ。

苫小牧着は20時。寝袋を広げフェリーターミナル内で一夜を過ごし、翌朝ツーリング開始。「北の国から」の舞台になった富良野へ5時間バイクを走らせる。道中の食事は札幌ラーメン500円也。物価が少々安いのでは・・という感じもするのが北海道だ。ガソリンは一日一回の給油で1000円也。着いた先が富良野市内のキャンプ場。近くの風呂屋で汗を流し、最高の贅沢と言える缶ビール220円也を胃袋に流し込む。さて、食事の準備は・・・

今夜の食事はククレカレー。お湯を温めて・・などと気長なことは言ってられないのがバイク乗り。ククレカレーのレトルトパックをバイクのマフラーにヒモでくくりつけ、そのままバイクで富良野の大地を15分ほど走り回る。バイクを止めるとホッカホカのククレカレーができているという訳だ。(マフラーからはずすときに火傷に注意。)ランタンの灯りで読書をしたり、同じように旅をするライダーと語り合う夜がまた楽しい。様々な情報交換をし合い、翌朝からの旅に備える。

3日目は日本最北端の稚内・宗谷岬を目指そう。日本海を左手に見ながらバイクを走らせる。おっ、雨が落ちてきた。こりゃ、今晩はキャンプ場でテントは無理だな。

そんなわけでやってきたのが稚内のライダーハウス「旭」。ここは銭湯を営む主人が旅をするバイク乗りのために一泊700円で裸電球ひとつの大部屋を開放している「格安宿」だ。北海道には、この手のライダーハウスが点在し、旅人たちに重宝がられている。もちろんオーナーの善意で提供されている宿なだけに、貧乏旅行者は感謝の気持ちを込めて利用しなくてはならない。とにかく費用をかけずに北海道を旅したいという方には必殺技的な宿であろう。

こんな調子で10日間。ガソリン代合計1万円、宿代合計5000円、食事代合計1万円、フェリー代3万円、しめて総費用5万5千円で北海道10日間の旅ができてしまうのである。こんな旅をすると、男が磨かれるかどうかは分からないが、ある種のサバイバル術というか、主婦的感覚での低コスト旅行術のノウハウは蓄積できると思う。

当時のこんな経験が今どのような形で役に立っているのかは自分でもよく分からない。ただ、人間、お金がなければないなりに必死に考えて行動してしまうものなんだなあ、と改めて振り返っている。今回の旅はそんな必死さはなかったものの、お金を持たない旅行者も温かく包み込んでくれる北海道のフトコロの広さを実感した旅であった。

 

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